●とき:2009.11.26 ●天気:はれ ●文:福田太志
今回は、伊勢志摩国立公園パークボランティア(以下:PV)に来ていただき、一緒に五十鈴川生物調査を行いました。川の透明な水の中には、少しですが乾電池や空き缶などのゴミも見つかりました。
以下はPV実施結果報告書より引用した文です。
<背景>
伊勢志摩国立公園に一部が含まれる五十鈴川は生物多様性に富み美しい川である。しかし、近年神宮参拝の観光客増加によるゴミの増加や川曳きなど祭事のための川への入水、関(通称:赤ダム)開閉の管理不足による渇水など問題を抱えている。五十鈴川の保護するため生物調査を実施した。尚、地域の保護団体→宮川流域ルネッサンス・五十鈴川をきれいにする会、行政機関→鳥羽市環境課、へ調査データ提供し保護の連携を図った。
<調査により確認した生物>
●調査地:烏帽子岩付近
・カワムツ(30以上多数) ・ハゼ類(30以上多数) ・ヘビトンボ(1) ・スジエビ(30以上多数) ・カワニナ(3) ・カワゲラ(3) ・マツモムシ(1) ・コオニヤンマヤゴ(3)
・ヤゴ(1) ・ヒラタドロムシ(1) ・アジメドジョウ(7)(三重県レッドデータ:絶滅危惧1B類EN)
●調査地:おそば橋下
・カワムツ(30以上多数) ・ハゼ類(30以上多数) ・スジエビ(30以上多数) ・カワニナ(1) ・ヤゴ(3) ・ヒラタドロムシ(1) ・オタマジャクシ(2) ・アジメドジョウ(1)(三重県レッドデータ:絶滅危惧1B類EN)
五十鈴川には近年減少し三重県のレッドデータに掲載されているアジメドジョウが生息している。田んぼの水路などで見られるシマドジョウより少し小さく体長は5~7cm、表皮は黒い斑点が並ぶ明るい茶褐色、川の底で群れをなして泳ぐ姿はとても愛らしい。
<伊勢志摩国立公園パークボランティア>
五十鈴川を守っていくため、烏帽子岩がある水域で生物調査を実施して頂きました。各自網を持ち30分程度、植物の隙間、岩ノ下、枯葉の中、などで生物を採取しました。指標生物のヘビトンボなども発見することが出来、美しい川と証明することができました。
<調査地:烏帽子岩付近の水域>
秋、常緑のみどりの隙間から黄色や赤、広葉樹の紅葉が目立ちます。この日は晴天!青い空とのコントラスで一層引き立ち、美しく情緒あふれる自然を感じさせてくれます。先日から雨が続いていたので水が濁っていましたが、川に水がたっぷりあると安心します。水は生命の要。最近はここより少し下流の方で渇水が目立ちましたから・・・